クローバーの独り言
新.三.銃.士の感想とかお話もどきを気儘に書き綴ってます。 Copyright ? 2010- Koufuu Biyori All rights reserved.
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重なり合う記憶 第14話頃
勢いがあるうちに書いてしまおう!という事で
アラミスとコンスタンスのお話です。
恋を自覚し始めるきっかけ?みたいな感じのお話です。
よろしかったらどうぞ
アラミスとコンスタンスのお話です。
恋を自覚し始めるきっかけ?みたいな感じのお話です。
よろしかったらどうぞ
「今日もありがとうございました。本当にアラミスさんは何でもご存知なのですね!とても為になります」
やや紅潮した頬は、色白のコンスタンスの顔面を薔薇色に染め上げる。
きらきらと輝く瞳は眩しい光を放ち、聡明そうな面立ちを更に際立たせる。
「いえ、こちらこそ貴女の飲み込みが早いので、教え甲斐があります」
一言ずつ丁寧な口調で語るアラミスの、穏やかな声はいつにも増して優しい響きを奏でる。
その響きに幾分心が緩んでしまったのだろうか?
日頃疑問に想っていた事が、口から零れ出てしまうのを止められないコンスタンスだった。
「あの・・・・・・一つ伺ってもよろしいでしょうか?」
おずおずと尋ねるコンスタンスに、アラミスは口元に小さい笑みを浮かべつつ、そっと促す。
「私が答えられる範囲のものであるならば、お気軽に何なりと」
柔らかな物腰で接せられると、本当にどうしていいか分からぬほど心が落ち着きを無くしてしまうのに気付いて、コンスタンスはポツリと漏らす。
「今まで沢山の方に聖書の講義をしていらっしゃったのですか?」
一瞬だけ、アラミスの表情が強張ったのを見て、大変な質問をしてしまったと後悔に襲われるコンスタンスを救ったのは他でもない、アラミスの小さな笑い声だった。
「どんな困った質問で私を困らせてくれるのかと想ったら、そんなに可愛い質問だったとは意外だな。貴女は聡い女性(ひと)だから、私の講義の間違いを追及するのだろうと想っていました」
まだ笑いが治まりきれないアラミスに対し、コンスタンスは困惑の色を隠せない。
何しろ未だかつて、こんなに心を許したようなアラミスに接するのは初めてだったから。
「そんな!私がアラミスさんの間違いを指摘することなんか、絶対に有り得ませんわ!」
少し非難めいた口調になってしまうのを止められず、コンスタンスはアラミスに訴え掛ける。
しかしそれは逆に、コンスタンスが絶対的にアラミスを信頼している、何よりの証とも思える発言に他ならず。
コンスタンスの真剣な眼差しに気付いて、アラミスも慌てて謝罪する。
「失礼!あんまりにも普段の貴女と掛け離れた、普通の質問でしたので油断しました。お気を悪くされたのなら申し訳ない」
言いながら深く頭を下げるアラミスに、今度は逆にコンスタンスも慌てふためく。
「私がつまらない質問をするから、アラミスさんの方が却ってお気を悪くされたのではないでしょうか?私の方こそ、謝ります。ごめんなさい!」
二人して同時に謝りだす状況に可笑しさを耐え切れず、アラミスがふと漏らす。
「では両方が悪かったという事にしましょう。これで二人とも同じだ」
「!」
アラミスの台詞に、いつだったかダルタニヤンを慰めてやってほしいとアラミスから依頼された時の、ダルタニヤンへの言葉が不意に蘇る。
あの時、落ち込むダルタニヤンに対して、まったく同じ言葉を発した自身の記憶の断片が重なり合う。
これは・・・・・・・偶然なの?
胸の中で重なり合う記憶が、少しずつ鮮明になっていく予感を抑えきれないコンスタンスだった。
やや紅潮した頬は、色白のコンスタンスの顔面を薔薇色に染め上げる。
きらきらと輝く瞳は眩しい光を放ち、聡明そうな面立ちを更に際立たせる。
「いえ、こちらこそ貴女の飲み込みが早いので、教え甲斐があります」
一言ずつ丁寧な口調で語るアラミスの、穏やかな声はいつにも増して優しい響きを奏でる。
その響きに幾分心が緩んでしまったのだろうか?
日頃疑問に想っていた事が、口から零れ出てしまうのを止められないコンスタンスだった。
「あの・・・・・・一つ伺ってもよろしいでしょうか?」
おずおずと尋ねるコンスタンスに、アラミスは口元に小さい笑みを浮かべつつ、そっと促す。
「私が答えられる範囲のものであるならば、お気軽に何なりと」
柔らかな物腰で接せられると、本当にどうしていいか分からぬほど心が落ち着きを無くしてしまうのに気付いて、コンスタンスはポツリと漏らす。
「今まで沢山の方に聖書の講義をしていらっしゃったのですか?」
一瞬だけ、アラミスの表情が強張ったのを見て、大変な質問をしてしまったと後悔に襲われるコンスタンスを救ったのは他でもない、アラミスの小さな笑い声だった。
「どんな困った質問で私を困らせてくれるのかと想ったら、そんなに可愛い質問だったとは意外だな。貴女は聡い女性(ひと)だから、私の講義の間違いを追及するのだろうと想っていました」
まだ笑いが治まりきれないアラミスに対し、コンスタンスは困惑の色を隠せない。
何しろ未だかつて、こんなに心を許したようなアラミスに接するのは初めてだったから。
「そんな!私がアラミスさんの間違いを指摘することなんか、絶対に有り得ませんわ!」
少し非難めいた口調になってしまうのを止められず、コンスタンスはアラミスに訴え掛ける。
しかしそれは逆に、コンスタンスが絶対的にアラミスを信頼している、何よりの証とも思える発言に他ならず。
コンスタンスの真剣な眼差しに気付いて、アラミスも慌てて謝罪する。
「失礼!あんまりにも普段の貴女と掛け離れた、普通の質問でしたので油断しました。お気を悪くされたのなら申し訳ない」
言いながら深く頭を下げるアラミスに、今度は逆にコンスタンスも慌てふためく。
「私がつまらない質問をするから、アラミスさんの方が却ってお気を悪くされたのではないでしょうか?私の方こそ、謝ります。ごめんなさい!」
二人して同時に謝りだす状況に可笑しさを耐え切れず、アラミスがふと漏らす。
「では両方が悪かったという事にしましょう。これで二人とも同じだ」
「!」
アラミスの台詞に、いつだったかダルタニヤンを慰めてやってほしいとアラミスから依頼された時の、ダルタニヤンへの言葉が不意に蘇る。
あの時、落ち込むダルタニヤンに対して、まったく同じ言葉を発した自身の記憶の断片が重なり合う。
これは・・・・・・・偶然なの?
胸の中で重なり合う記憶が、少しずつ鮮明になっていく予感を抑えきれないコンスタンスだった。
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