クローバーの独り言
新.三.銃.士の感想とかお話もどきを気儘に書き綴ってます。 Copyright ? 2010- Koufuu Biyori All rights reserved.
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Happening その後 ~アラミス&コンスタンス~
以前こちらでUPしたコラボ作品の「Happening」のその後の展開をちょびっと書き足しました。
よろしかたらどうぞ!
本日、某ブログに作品をこっそりUPしました。
そちらもよろしかったらどうぞ。
★Web Clapいつもありがとうございます!★
よろしかたらどうぞ!
本日、某ブログに作品をこっそりUPしました。
そちらもよろしかったらどうぞ。
★Web Clapいつもありがとうございます!★
「・・・すみません。こんなに取り乱してしまうなんて・・・」
顔を真っ赤に染めながら項垂れるコンスタンス。
まだ混乱から脱し切れない彼女の身体が小刻みに震える。
胸元に縋ったままだった身体を不意に離すと、そのまま両手で顔を押さえながらパタパタと早足でキッチンの方に逃げ込んでしまった。
小さな足音には戸惑いと焦りが滲み出ているようで。
彼女に縋り付かれたままだったアラミスもまた我に返り、さっきまで二人の間で起こっていた出来事に想いを馳せ、僅かに顔が赤くなる。
胸元に微かに残っていたコンスタンスの温かい泪の後を指先で無意識になぞると、その瞬間、何とも言えない温かな想いが指先から宿り、全身がまるで柔らかな毛布に包まれたように穏やかで優しい気持ちが込み上げてきた。
それは自分にとって生まれて初めて感じる想いで、その気持ちが胸の奥に生じた途端、体温が微かに上がったような錯覚に陥った。
・・・これは、一体・・・?
その想いを言葉で表そうとしても、一言では上手く纏まらない。
かといって込み上げてきた想いを、思いつくままの言葉で羅列しようとすると心が何故か拒否反応を示す。
戸惑いともどかしさが綯い交ぜになって、上手く表現しきれない微妙で繊細な気持ち・・・とでも表したらいいのだろうか?
そんな複雑な想いに支配されて、アラミスの心が僅かに乱れる。
そんな彼の思考を遮るように、ある不安が突如彼を襲った。
もしかしたらこのまま彼女は聖書の講義を止めてしまうかもしれない・・・。
漠然とした、だけど不確かな根拠で彩られたその想いが胸に宿った時、全身の血が絞り取られるような痛みと、どうにも止められない怖れが彼の思考を凄まじい勢いで支配した。
そう思い至った瞬間、何故かいてもたってもいられず、アラミスはコンスタンスから受け取った銃士服を身に纏うと、コンスタンスが隠れてしまったキッチンへと足を伸ばした。
キッチンからはしんと静まり返り、彼女が恥ずかしさで必死に気配を押し殺しているのが手に取るように分かる。
そんな彼女の健気な気持ちを慮って、アラミスはそっと言葉を口に載せた。
口から零れ落ちる響きに、これ以上ないほどの優しさと思いやりを詰め込んで。
「コンスタンス。先程は銃士服の綻びを繕っていただき、感謝します。・・・そのままでいいから聞いてくれませんか?」
コンスタンスからの返事はなかったが、返事を返さないでいる事が彼女が聞き入れる姿勢を取っていると理解したアラミスは、そのまま言葉を紡いだ。
「・・・明日、いつもの時間にいつもの場所で貴女を待っています・・・。では・・・」
そのまま何も言わず立ち去ろうとした矢先、背後からか細い声が届いた。
ピンと張り詰めた部屋の空気の間を縫うようにして届けられた声が弱弱しく響く。
「・・・明日は今日の続きからで・・・いいのでしょうか?」
散々躊躇った後に、やっと胸の奥から搾り出したような声に切なさが滲む。
彼女なりの精一杯の勇気が込められたような言葉を聞いた瞬間、アラミスの胸に安堵が訪れ
強張ったままの身体が緩々と弛緩していくのが分かった。
それは自分でも驚くほどに、はっきりとした証を心に残していた。
「貴女の仰る通りです。・・・では明日、楽しみにしています」
目元が僅かに緩むのを感じながら、アラミスはそのままキッチンを後にした。
胸の中で沸き起こる確かな充実感と、片隅に芽生えた温かく穏やかな気持ちに支えられて。
ほんの小さなやり取りが積み重なって、確かなそして強い絆をお互いの心に植えつけられつつあるのをまだ二人は知る由もなかった。
顔を真っ赤に染めながら項垂れるコンスタンス。
まだ混乱から脱し切れない彼女の身体が小刻みに震える。
胸元に縋ったままだった身体を不意に離すと、そのまま両手で顔を押さえながらパタパタと早足でキッチンの方に逃げ込んでしまった。
小さな足音には戸惑いと焦りが滲み出ているようで。
彼女に縋り付かれたままだったアラミスもまた我に返り、さっきまで二人の間で起こっていた出来事に想いを馳せ、僅かに顔が赤くなる。
胸元に微かに残っていたコンスタンスの温かい泪の後を指先で無意識になぞると、その瞬間、何とも言えない温かな想いが指先から宿り、全身がまるで柔らかな毛布に包まれたように穏やかで優しい気持ちが込み上げてきた。
それは自分にとって生まれて初めて感じる想いで、その気持ちが胸の奥に生じた途端、体温が微かに上がったような錯覚に陥った。
・・・これは、一体・・・?
その想いを言葉で表そうとしても、一言では上手く纏まらない。
かといって込み上げてきた想いを、思いつくままの言葉で羅列しようとすると心が何故か拒否反応を示す。
戸惑いともどかしさが綯い交ぜになって、上手く表現しきれない微妙で繊細な気持ち・・・とでも表したらいいのだろうか?
そんな複雑な想いに支配されて、アラミスの心が僅かに乱れる。
そんな彼の思考を遮るように、ある不安が突如彼を襲った。
もしかしたらこのまま彼女は聖書の講義を止めてしまうかもしれない・・・。
漠然とした、だけど不確かな根拠で彩られたその想いが胸に宿った時、全身の血が絞り取られるような痛みと、どうにも止められない怖れが彼の思考を凄まじい勢いで支配した。
そう思い至った瞬間、何故かいてもたってもいられず、アラミスはコンスタンスから受け取った銃士服を身に纏うと、コンスタンスが隠れてしまったキッチンへと足を伸ばした。
キッチンからはしんと静まり返り、彼女が恥ずかしさで必死に気配を押し殺しているのが手に取るように分かる。
そんな彼女の健気な気持ちを慮って、アラミスはそっと言葉を口に載せた。
口から零れ落ちる響きに、これ以上ないほどの優しさと思いやりを詰め込んで。
「コンスタンス。先程は銃士服の綻びを繕っていただき、感謝します。・・・そのままでいいから聞いてくれませんか?」
コンスタンスからの返事はなかったが、返事を返さないでいる事が彼女が聞き入れる姿勢を取っていると理解したアラミスは、そのまま言葉を紡いだ。
「・・・明日、いつもの時間にいつもの場所で貴女を待っています・・・。では・・・」
そのまま何も言わず立ち去ろうとした矢先、背後からか細い声が届いた。
ピンと張り詰めた部屋の空気の間を縫うようにして届けられた声が弱弱しく響く。
「・・・明日は今日の続きからで・・・いいのでしょうか?」
散々躊躇った後に、やっと胸の奥から搾り出したような声に切なさが滲む。
彼女なりの精一杯の勇気が込められたような言葉を聞いた瞬間、アラミスの胸に安堵が訪れ
強張ったままの身体が緩々と弛緩していくのが分かった。
それは自分でも驚くほどに、はっきりとした証を心に残していた。
「貴女の仰る通りです。・・・では明日、楽しみにしています」
目元が僅かに緩むのを感じながら、アラミスはそのままキッチンを後にした。
胸の中で沸き起こる確かな充実感と、片隅に芽生えた温かく穏やかな気持ちに支えられて。
ほんの小さなやり取りが積み重なって、確かなそして強い絆をお互いの心に植えつけられつつあるのをまだ二人は知る由もなかった。
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