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クローバーの独り言

新.三.銃.士の感想とかお話もどきを気儘に書き綴ってます。 Copyright ? 2010- Koufuu Biyori All rights reserved.

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迷える子羊たちのエピローグ 続き

三銃士ファンサイトにおいて最大手サイトでいらっしゃる、

銃士倶楽部 サイトオーナー:いせざきるいさま

銃士倶楽部公式ブログ「サン・シュルピス広場

のサイトに足繁く通わせていただくようになったのは、
新・三銃士の放映が始まった直後からでした。

克明かつ非常に分かりやすい三銃士に関する資料の数々、
深い考察、登場人物全てに注がれる温かい眼差し、
そして何よりもいせざきさまが紡がれるお話に心惹かれ、
通い続ける日が続いております。

いせざきさまのお話を読み進んでいくうちに、
いつしか自分自身も三銃士の世界に少しだけ入り込んでいる
ような錯覚を覚えます。
お話の中でいきいきと活躍する彼らの息遣いまでもが
聞こえてくるような、存在感に圧倒されます。
こちらにお邪魔しては、時間が忘れるまでお話の数々を
読み耽っております。

このたびいせざきさまが新・三銃士第36話のアラミスとコンスタンスの
お話をUPされました。

Le Cabinet des Memoires 回想録の部屋

新・三銃士劇場

迷える子羊たちのエピローグ

です。

そのお話を読ませていただいた瞬間、身体の中を電気が走り心が震えました。
どうしようもなく高揚した気持ちが抑え切れず、気がつけば
お話の続きを書き殴っていました。
そして興奮を留められぬまま、いせざきさま宛に即行お話を
送り付けてしまったのでした。
「勇気」と「無茶」は違うと、新・三銃士のアトスも言っていましたが
某タニヤンばりのKYと無謀の最凶タッグを併せ持つ私は
いせざきさまへの御迷惑を省みず、お話を送ってしまいました。

礼儀知らずで不躾なことこ、の上ない御願いにも関わらず
いせざきさまにお話の続きをブログにてUPを許可していただき、
今回この話をUPさせていただくことになりました。

いせざきさまの御厚意に深く深く感謝申し上げます。
本当にありがとうございました!

なお、現在新・三銃士のアンソロ企画が進行中です。

新・三銃士アンソロ企画

新・三銃士をこよなく愛する皆様方
(ネットで活躍していらしゃる著名な書き手(描き手)の
皆様が勢揃いしていらっしゃいます)
が紡ぎ出される素敵なお話やイラストが満載の
素敵な本の発行を、ファンの一人として心から待ち望んでおります。


このお話はいせざきさまが書かれたお話

迷える子羊たちのエピローグ

をお読みいただいてから、続きをお読みください


*****

掻き抱いた身体のか細さを、まだこの腕は覚えている。

柔らかな髪。
触れたら折れてしまいそうな華奢な身体。
しなやかな身体に秘められた止め処ない情熱。

そのどれもが心と身体に鮮明な記憶として残り、
一日たりとも忘れることはなかった。
いや、忘れることなど到底出来やしない程、
私の心は彼女の全てで埋め尽くされていた。

一時の感情で左右されたのではなく、心から彼女を愛していると確信したから。神の御前で私は私を手放した。


心を縛り続けていた鎖を断腸の想いで引き千切った神父アラミスは、
その瞬間から友の想い人であり、人妻であるコンスタンスと愛し合う
ただの男になったのだ。


・・・・・・愚かな私の行為に、神は罰を下された。


罪なき人を殺め、友の想い人に心を寄せ、他人の妻を愛した私に対し、
神が下された・・・・・・最後の罰。

愛しい人の命と引き換えに、私が手に入れるものは・・・・・・
終わりなき絶望という名の孤独。


神よ。
私の命がお望みであれば、いくらでも差し出しましょう。
しかし、どうか愛しい人の命まで取り上げるのはお止めください。
彼女に一切の罪はないのです。
彼女を愛した私こそが本当の罪人であり、罪を償うべく、己の命を差し出さねばならぬ筈。


・・・・・・それが叶えられぬというのなら、私は・・・・・・


コンスタンスを右腕で抱え直し、左腕で懐に隠し持っていた短剣をそっと喉元に近づける。


・・・・・・もう、神に赦しを請う言葉など、私は持っていない・・・・・・
コンスタンス。貴女を愛した愚かな男の最期を、この腕の中で見届けてくれ給え・・・・・


天を仰ぎ、切っ先が喉元を掠めた瞬間、突然響いた声が私を現実へと戻す。


「お止めください!アラミス様っ!!」


声と同時に素早く動いた手が、私の左手を叩き付ける。
耳を劈くような、金属の激しい落下音が部屋の中で反響し、
沈黙の時間に終わりを告げた。

「!・・・・・コンスタンスッ!」

目の前で起きた現実に、まだ心が追いついてない私に覆いかぶさるようにして、コンスタンスは涙交じりの眸を向けたまま懸命に訴えかける。

「もう御自分を責めるのはお止しになって下さい!貴方が御自分を責め続けることで、いったいどれだけの人が心傷ついているのか、分かっていらっしゃらないのですか?」

全身が小刻みに震え、私の胸に必死に縋りつきながら言葉を漏らすコンスタンス。
華奢な身体はその悲しみに耐え切れず、蹲ったまま動けずにいた。

かつて己の胸の中に抱き寄せた時の、あのか細さに輪をかけて、幾分小さくなったような身体から、哀しみの嗚咽が絶え間なく零れ落ちる。
彼女の悲しみに同調するように、部屋の空気は小さな波紋を広げては時の狭間に消えていった。

思わず彼女を抱き締めようと動いた手は、肩に届く寸前で止まる。
宙を彷徨う手を引き摺り戻そうとする意識は、まだ私の心に僅かながら蔓延っていた。
行く先を見失った指先が振るえ、唇が乾く。

彼女への想いと罪の意識が、交互に私の中に入りこんでは互いの領域を侵食し、私を現実から遠ざけようとしていた。

「・・・・・私の事はもうお忘れください。全てはなかったこととして、
貴女も御主人と最初からやり直せるはず・・・・・・」

言い逃れにしか聞こえない台詞を吐かずにいれなかったのは、これ以上私と関わることで、彼女の運命を台無しにしたくなかったから。

本当の心と剥離した言葉が口をついてでる。
感情を一切排除しようとした分だけ、無機質になるのは止められない。
彼女がこれで諦めるとは想っていない。
しかし、こうでも言わなければ私の心が壊れそうだったから。


御願いだ。これ以上私を苦しめないでほしい。


「・・・・・・私が死んだと想われて、先程アラミス様も死のうとなされました。一緒に死のうとする気持ちがあるのなら、どうして一緒に生きようと想われないのです?」

「前にも言った筈です。私との事はもう忘れて欲しいと・・・・・・」

「どうして御自分の気持ちを隠そうとなさるのですか?一緒に死ぬ覚悟があるのなら、一緒に生きたいと願う心の方が強い筈。自分から一切の道を閉ざすのは、死ぬことより卑怯なのではないですか?」

コンスタンスの悲鳴にも似た叫びは、言葉の刃となって私の全身を切り刻む。
それが真実の想いから発せられたと分かるから、更に深く私の心を抉り取る。

「・・・・・・アラミス様。「アラミスは死んだ」と仰ったとき、私も一度死んだのです。貴方と一緒に」

「!」

「今、貴方の目の前にいるコンスタンスをよく御覧になって。私が貴方をどう想っているのかがお分かりになるでしょう?」

真っ直ぐな眸が私の眸を貫く。
その眸の奥で、私の姿をくっきりと写しこんだコンスタンスの想いに・・・・・私は触れた。

揺るがない心。
決意を秘めた想い。
いつ如何なる時でも共にありたいと願う、直向な意志。
・・・・・そして、あの時からずっと変わらずに放たれる、
私への紛うことなき愛。


手に必死に纏わりつく怯えを振り切って動き出した指先は、二、三度躊躇った後、コンスタンスの元へと一直線に伸びていった。


再度抱き寄せた身体から漲る想いの深さを知って、人知れず零れ落ちた一筋の涙。
その涙に込められた真実は、私を絶望の縁から救い出す、蜘蛛の糸にも似ていた。


・・・・・・そして私は三度、銃士隊の服に身を包むこととなる。



◆補足◆
アラミスが短剣を所持していた件ですが、
NHK出版発行の新・三銃士完全ガイドブックの
第3話のあらすじ内にそのような記述が
ありましたので、そちらを参考に致しました。

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