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クローバーの独り言

新.三.銃.士の感想とかお話もどきを気儘に書き綴ってます。 Copyright ? 2010- Koufuu Biyori All rights reserved.

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最終回後 霧の中で アラミス&コンスタンス

最終回後の先生とコンスのお話です。

最終回後に二人一緒の話を書いたのは、これが初めてです。
どちらか一方の独白だったり、誰かに自分の想いを吐露している話しか
今まで書いていなかったので。

最終回後については本編で「何よりだ」という、江原さんの切ない声を
聞いてしまった以上、自分の中ではその後二人はおそらく一緒になることはないんだろうなぁ~という想いです。
一生互いを密かに想い続けながら、その後の人生を歩んでいくのだろうという気がしてます。

「何よりだ」って言葉は言い換えると「何よりである」
(辞書で意味を調べたら、【最もよい、この上なく】って載っていて、卒倒しそうになりました(汗))って事で、表面上は先生はコンス夫妻との事について認めちゃってるって意味に私は感じました。

あの台詞を先生の口から聞いた時、先生本人から今後一緒になる展開はありませんよと、コンスと一緒になる未来を閉ざしてしまった宣言のような感じを受けました。
口ではそう言いつつも、未練と言うか想いはずっと先生の中に生き続けていることは確かですが。
勿論コンスも先生と同じ思いでいるとは想います。

万が一続篇が出来て、おやっさんがまだコンスに対して御無体な行動を続けていたとしたら、一気に再燃しちゃっていいんだよ!寧ろ大いに結構!という気は満々です(笑)

よろしかったらどうぞ

★Web Clapいつもありがとうございます!★

足元を濡らす、朝露に光り輝く草の波。
零れ落ちる朝露の中に閉じ込めた想いは、地面に落下する寸前に天上へと解き放たれていく。
儚き夢の想いを道連れにして。

まだ明けきらない空の彼方から弱弱しく射し込む朝日に照らし出されて、
虚空に散った想いが涙を流す。


・・・どうすれば良かったのか

・・・どうするべきなのか


置き去りにしてきた心が、答えを求めて胸の中で今も必死にもがき続ける。

敢えて答えを見つけ出さないことで、心の安寧を図っていた意識も最早限界で。

既に分かりきっている答えに本当の気持ちを無視して従えば、それで一切楽になれる筈なのに。

心の奥底で嘆き哀しむもう一人の私が、行く手を阻む。


・・・忘れてしまうことは、貴女の存在そのものがこの世から抹消されることと同じ。

貴女はそれでいいのですか?


あの想いは・・・

あの心は・・・

貴女がこの世に生まれた意味の真実、そのものではなかったのですか?


どこからともなく立ち込めた靄が真実の心を無視して

現実を見据えようと傾き掛けた私の心を遮断する。


そして霧が立ち込める真っ白な世界の中、ぼやけた視界の片隅で捉えた人影が、その答えを私に教えてくれた。



*****


明け方近く、そっと家を抜け出して通い慣れた道を早足で駆け抜ける。
朝靄に包まれた町並みはそれだけで神秘的な雰囲気に包み込まれ、厳かな秋の気配で佇んでいた。
ついこの間まで夏の名残を残していた景色も今はすっかり秋色となり、口から漏れ零れる息に、うっすらと白いものが混じり始めた。

目的地へと向かう道すがら、いつもの場所で私は道端の小さな花々を手折る。
清秋の森は一雨振るごとに秋の深まりを増し、さまざまな色の花々で彩られていた。
この花たちもいつか自分が枯れ果てることを知って、こんなにも鮮やかに咲き誇るのだろうか?
いえ、違う。
自分が咲き散った後で、次へと続く生命の繋がりを知っているからこそ、
こんなにも綺麗に咲き零れるのだろう。
儚さの影に隠れて、大きな強さが滲む健気な花の想いに触れて、心が震える。


こんなにも立派に健気に咲いている花たちに較べて、
どうして私はこんなに迷っているばかりなの・・・


不意に訪れた悲しみに気を削がれた瞬間、指先に鋭い痛みが走った。

「!ッ」

花を手折ることに夢中になって、近くに咲いていた薔薇に気付かず
指先を薔薇の棘に刺してしまったらしい。
思わず茂みから抜き出した右手の人差し指の先から、ポタポタと赤い雫が滴り落ちる。
一気に痛みが指先に集中し、心臓の鼓動と共に吹き出す鮮血が視覚に訴えて痛みを倍増している感じに陥る。
早く指先にハンカチを巻いて、止血しなければと思い至った矢先、突然背後から近づいた影が私の傷ついた指先を静かに持ち上げながら、冷たい唇が傷口を押さえつけるようにそっと触れた。



・・・私は・・・夢を見ているの・・・?



白い霧を身に纏いつつ、神々しいほどの美しさで佇む人影を捉えた瞬間、
全身の血が一気に引いていくようなショックを覚えた。
しかしそれもすぐに終り、代わりに心の奥底から放たれていく溢れんばかりの言い尽くせない想いが全身を駆け巡る。


静かに伏せた睫の先を彩る、朝露の光。
光に溶けてしまいそうな程に繊細で柔らかな眸の色。
少しほっそりとしたような頬。
触れたら壊れてしまいそうな程に透き通った肌。
颯爽としなやかな佇まい。
人目を惹き付けずにはおれないその美しさと艶やかさ。
・・・そしてその胸の奥に秘めた・・・
誰よりも熱く、誰よりも清廉な情熱。


その人影を形づくっている全てを知っている私の心が破裂しそうなほどに膨み続ける。


言いたいことはいっぱい・・・いっぱいある筈なのに心が追いつけない。

ずっと・・・ずっと話しかけようとして躊躇った時間が、音を立てて崩れていく。


言い出せなかった言葉。
姿を見かけては近づくのを躊躇った日々。
追い縋ろうとしても、逆にわざと逸らすだけしかできなかった視線。
貴方と顔を合わせることがないようにと、無理に道順を変更した王宮への道程。
貴方が二階にいると分かっただけで、用もなく用事を拵えて家を出て行ったあの時間。

そのどれもが、結局は貴方と再びこうしてきちんと向き合いたかった為の
私の愚かな独り善がりだったことに、今気付いた。


目を見開いたまま、強張った顔で貴方を見つめ続けている私に気付いていないように、貴方は傷口を塞いでいた唇をそっと外しながら、ポケットから真っ白なハンカチを取り出して指先に結びつけた。
キュッとハンカチを結びつけた瞬間、私の心も同様にキュッと締め付けられる気がした。

持ち上げていた指先をそっと戻し、そのまま無言で踵を返つつ立ち去ろうとする貴方の気配に気付いて、咄嗟に紡ぎだした短い言葉が時間を切り裂いた。


「・・・何故・・・?」


胸の奥から搾り出した言葉が霧に紛れる。
掠れた声で紡ぎだした言葉は、たった一言だけ。
その言葉の奥に潜む、数多の言い知れぬ想いが立ち込めた朝靄の中に紛れ込んで、消えかかろうとしたその時だった。


「・・・何故でも・・・」


私の方を肩越しに一瞬だけ振り向きながら紡ぎだした言葉が、白い霧の中に溶けていく。
それはまるで消え掛かる虹のように、儚げだけれども美しい印象のまま
私の胸の中に刻み込まれていく。


「・・・墓前への毎日の献花・・・感謝しています」


去り際に放たれた言葉に込められた真実が、胸を衝く。
音もなく消え去っていく姿はやがて白い霧に閉ざされ、沈黙の森が再び姿を現した。
呆然と立ち尽くす私の前にはただ、白い靄が延々と立ち込めるだけだった。


いったいどれ位時間が経ったのだろう?
きっとあれは、神様が私に見せて下さった夢なのかもしれない。
きっと、そうに違いない・・・。


夢のようなひとときが幕を閉じ、夢想の世界へと飛び立っていた心を現実へと呼び覚ました時に、真実は訪れる。


指先に括り付けていたハンカチの中に、隠れるようにして紛れ込んでいた
のは、まだ摘んで間もないと思われる鮮やかな緑色の四葉のクローバー。

その意味を知った時、傷口の疼きよりも、遥かに大きく強い心臓の疼きが
いつまでも私を襲い続けるのだった。

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